106人の外国にルーツをもつ子どもたち
NPO法人多文化共生センター大阪は、大阪市西淀川区を対象地域として2年間外国人住民の調査を実施してきました。
2年間で出会った外国にルーツを持つ子どもたちは106人。
そのうち約97%の子どもは、家庭内に外国出身の保護者しかいません。また、そのうち約25%が母子家庭で、全員外国出身のお母さんです。
子どもたちの保護者も、子どものために何かしたい気持ちはあります。しかし、目の前には厳しい現実があります。
■保護者たちの現実
「私一人で4人の子どもを育てなければならない。本当にしんどくて余裕がない」
「宿題を手伝いたいけれど、日本語が読めないから手伝えない」
■子どもたちの現実
「5年生なのに、1年生の漢字も出来ないの?と言われる。スペイン語なら出来るのに」
「先生に音読をあてられる。読みたいけど漢字が読めなくて恥ずかしい」
「お母さんは一人で私を育ててくれる。仕事は朝の8時から夜の10時。その間、私は一人で待っている」
現在、西淀川区には、こういった子どもたちのための学習支援教室がありません。
日本語ができないから成績表は1しかない。
塾に通えないから高校進学をあきらめる。
誰がその子たちの未来をいっしょに考えられることができるでしょうか。みんな自分らしく輝ける可能性を持っています。